'09.5.9(土)ビーチで成人式 ②
つづき
次に、新成人男子にはお酒が、女子にはお茶が振舞われる초례と呼ばれる儀式。
注いでもらったお酒(男子)やお茶(女子)を飲むのだが、このとき、男子はみな一様に身体と顔を自分の左側にねじるようにして飲んでいるところに注目。↓↓
韓国では、目上の人の前でお酒を飲むときは正面きって堂々と飲むのではなく、身体や顔を横に背けて飲む。目下の者が目上の人の前でお酒を飲むのは失礼とされているからだ。
この習慣は現代でも深く根付いており、中にはお酒ではないもの(お茶やジュース)を飲むときでさえ、目上の人の前では顔を横に背けて飲んでいる姿もよく見かける。そうすることが癖になっているのだろう。
さて、続いて行われたのは가자례(加字礼)。
昔は成人男子が実名以外に「字(あざな)」と呼ばれる別名をつけたのだそうで、それに基づいた儀式。
そして、「成年宣誓・誓言」。代表以外の男女は、みな右手を挙げて読んでいる。
最後に、全体で절(韓国の伝統的なお辞儀)。賓客に向かって2回、ビーチで式を見守っている人たちに向かって1回。
この後、記念写真の撮影をし、高校生や大学生たちの歌や踊りが披露される。テレビカメラの取材もたくさん来ていた。
初めて見た、ビーチでの伝統的な成人式。見ている方はいいのだが、参加者や関係者たちはなかなか大変そうだった。
賓客たちの後ろに立ててある屏風が風で飛ばされてしまうので、スタッフが一人つきっきりでずっと支えていたり、新成人たちのお膳の上に置いた紙が飛ばされてしまったり、ビーチの砂埃が舞ったり…。
それでも、「ビーチでの成人式」 は海沿いの都市 釜山、そして海沿いの街 水営区ならではのものだろう。公民館などで行われる日本の一般的な成人式とは、ひと味もふた味も趣の違うものだった。
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