'09.3.28(土)葛の汁 初体験

dilbelau

2009年03月29日 19:55

つづき

鎮海を出て釜山へ向かうバスは、途中トイレ休憩。その駐車場近くに、「칡즙 (葛の汁)」 を売っているおじさんを見かけた。



軽トラの横には、葛をたくさん積み上げてある。この葛を使って絞った汁が 「칡즙 (葛の汁)」 。



韓国には、「〇〇 즙」 としてさまざまな食品の「汁(エキス)」 を飲む習慣がある。私が今までに目にしたものだけでも、「タマネギ汁」 「梨汁」 「ブドウ汁」などなど…。

「梨汁」 は、”梨のジュース” のような飲み口でわりと飲みやすかったのだが、「タマネギ汁」 は何とも言えないタマネギの匂いが前面に押し出されている感じで、非常に飲みにくかった。

この「葛の汁」、見るからに飲みにくそうなのだが、良薬口に苦しで体には良さそう。これもいい機会だろうと、夫が1杯飲んでみることにした。料金は、軽トラに並べてある大きいペットボトル入りが1本9000ウォン、小さいペットボトル入りが1本3000ウォン、そして紙コップ1杯は1000ウォン。

近くで見させてもらうと、軽トラに圧搾機のような器械が積んである。上部にはねじがあり葛を圧搾しているのだろう、下の方からはまさに 「葛の汁」 が流れ出てきていて、それをやかんで受けている。



それを紙コップになみなみと注いでくれる。真っ黒に近い色で、匂いもかなり独特。土臭いような、いかにも苦いことが匂いだけでも分かるような、えぐみのあるような匂い。

軽トラのおじさんは自然の葛を使っているのでとても身体によいのだと説明してくれる。



夫が一口飲んで 「うわ!」 と。

夫は漢方薬の独特の匂いや味には結構平気な方なのだが、これはさすがに強烈な味だったようだ。私も恐る恐る、物はためしにと一口口に含んでみたが、これは強烈!!

今まで味わったことのない味。

強いて例えるならば、ゴボウを生のまま圧搾した汁を飲んでいるかのような、いやいや、ゴボウなどという生易しいものではなく、山に生えている木の太い根っこをそのまま圧搾した汁のような…。

何とか飲み込んだ後にも、しばらく口のなかにその匂いが残る。

軽トラの看板には葛汁の効能として、

「葛は便秘、二日酔い、コレステロール(上昇)予防に卓越した効果があります」

と書かれてある。これだけ苦ければ、さぞかし効果があるだろうと思わせるような、忘れられない味だった。そんな 「苦い思い出」 も乗せて、バスは釜山へと向かった。


関連記事