昨日は冬至。日本で冬至といえば柚子湯に入りかぼちゃを食べるように、韓国では
팥죽(パッチュッ=小豆粥)を食べる習慣がある。韓国では、小豆は厄除け・魔除けの食べ物として知られている。冬至には、邪気を取り払い健康で暮らせますようにとの願いをこめて、小豆粥を食べる。
冬至に食べる小豆粥には、もち米粉を練って丸めた白玉団子を入れて食べる。この白玉団子は、小型の鳥の卵に似ていることから 「새알(セアル)」(새=セ=鳥、알=アル=卵)と呼ばれる。
また冬至の小豆粥は食べるだけでなく、昔は厄除け・魔除けのために家中の壁に少しずつまいてまわったのだそうだ。まくと言ってももちろんそんなに大量ではなく、少量の小豆粥をスプーンなどでしずくを飛ばす程度にまくのだそう。それでも壁に小豆粥がついてしまうが、小豆粥が飛び散ったあとそのものが厄除け・魔除けの役割を果たすので、拭き取ったりはせずそのままにしておくのだそうだ。
冬至には、お寺などでは小豆粥を大量に作って一般市民にもふるまう。今年も釜山にある約1,500のお寺で小豆粥がふるまわれたそうだ。毎年、釈迦生誕日には大量の燃灯を灯すことでも有名な
三光寺(サムグァンサ)ではAM3:30からPM6:00まで、寺を訪れた信徒や市民に小豆粥をふるまうと聞いた。
また三光寺は、境内だけでなく西面(ソミョン)の老舗書店 「ヨングァン図書」 前の広場でも小豆粥をふるまうと聞き、夫と行ってみた。事前情報では11:00~14:30、3,000人分をふるまうとのこと。
11時頃、西面駅に到着。地下鉄9番出口を上がったところにある広場では、クリスマスツリーが出迎えてくれた。
ヨングァン図書前には机が並べられたりと準備に忙しそうだった。
本屋さんの中で少し時間をつぶしていると、ほどなくして三光寺から大きな寸胴鍋に入った小豆粥が到着し、紙の容器に入れて配られ始めた。
早速私たちも1つずついただいた。白玉団子がたっぷり入った小豆粥(▼)。塩味がきかせてある。思っていたよりもけっこうボリュームがあって、おなかいっぱいになった。
小豆粥を配る車両の周りには次々と人が集まってきた。写真ほぼ中央のめがねをかけた男性はテレビ局にインタビューされていて、夜のニュースで放映されていた(▼)。
車両のそばの机の上には願い事を書くためのカラフルな短冊が用意されていた(▼)。
そばでは、サムルノリの演奏が賑やかに(▼)。
冬至の小豆粥のご利益をいただいて、これからも健康で過ごせますように。