おばさん危ないですよ・・・ 2

dilbelau

2013年06月13日 18:08

つづき

私たちが乗車したハプチョン行きのバス(▼)。


出発時刻の約10分前に乗り込んだのだが、すでに車内には思った以上に多くの乗客が座っていて驚いた。空いているので座ろうと席に近づいたら荷物で場所とりしてあったり。けっこう乗車率の高い路線のようだ。結局、夫と2人並んで座ろうと思うと最後列の6人がけの席しかなかった。


バスによっては発車前に運転手が座席を回ってチケットを回収するが、このバスは降車時に回収していた。私たちの後からも乗客がどんどん乗り込んできて、すぐ満席に。

その後も5人ほど乗ってきたが、席がないため2人はあきらめてバスを降りた。残る3人のおばさんの1人も、「席がないから次のバスにしよう」 と提案したが、別のおばさんは 「だめだめ、これに乗らなきゃダメなのよ」 と主張しながら、どんどんバス後方に歩いてくる。悪い予感・・・。

最後列6人がけの席は、バス通路の床より一段高くなっているのだが、その段の手前でおばさん2人は立ち止まり、最初は荷物棚を手すり代わりに持って立っていた。どこまで行くか知らないが、高速道路を走るバスでまさか立ったまま乗っていくつもり???

すると悪い予感は命中し、間もなくカバンの中からスカーフを取り出し、それを一段高くなっているところ(夫の足元)に敷いてそこにどっしりと腰を下ろした。やっぱり・・・。もう1人のおばさんは、そのおばさんの前(通路)に同じように座った。


ちょうど夫の足元がおばさんのお尻でふさがれた形になり、足を前に伸ばせない。圧迫感があって窮屈だが、おばさんも一応、後ろに配慮しつつ(?)腰掛けているようなので仕方ないかとその状況を受け入れた。実際のところ、おばさんのあまりの迫力に何も言えなかったというのもあるが。

しかし、高速道路を走るのに、こんな座り方では運転手に注意されて、結局バスを降りる羽目になるんじゃないのなどと話していたが、なんのなんの。運転手は発車直前に乗り込んできて、すぐ運転席に座った。ちらっと車内の様子を見たようだったが、夫の足元におばさんたちが座っていることには気がつかなかったのか、または気づいたがあえて触れなかったのか、何も言わなかった。

そして 「安全のためシートベルトを締めてください」 とアナウンスして発車。2012年11月から、市外バス・貸切バス・タクシーでもシートベルトの着用が義務化され、その旨、バス車内にも表示してある。やはり、おばさんたちのように通路や段に座るのは違反だろうし、それ以前に非常に危険だ。

でも危険といえば、3人のおばさんのうちもう1人のおばさんはもっと危険な座り方をしていた。一番前の座席の足元に座っていた。もし事故があったら、まともにフロントガラスに叩きつけられるだろう。

そういえば、そのおばさんの姿は運転席からも見えていただろうに何も言わなかったところを見ると、運転手さんはやはり見て見ぬふりをしていたのだろう。

さて、さすが韓国だなーと感心(?)していると、バスは定刻の10:20に発車した。

西釜山(ソブサン)インターから南海(ナメ)高速道路第2支線に入り、バスは快調にぶっとばす。これまでの経験から、運転の荒い市内バスとは違い、高速バスは安全運転だというイメージがあったが、そうとも限らないのだということがよく分かった。

実際に何キロくらい出ていたのか分からないが、かなりとばしてるという印象。しきりに車線変更しながら、前方の車を追い抜き追い越し疾走する。車間距離もないに等しい。かなりスリルのある運転だった。

途中、トンネルの手前で渋滞しはじめ、ノロノロ進んでいくと渋滞の原因は事故だった。事故現場を見ると一層、このバス大丈夫かなという不安が頭をもたげたが、乗った以上は降りるまで運転手さんの腕を信じて身を任せるよりほかない。

つづく

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