芸術的な食卓 「ソイェ」

dilbelau

2013年05月15日 08:39

日本語の実力を生かして昨年から長崎で働いている夫の元教え子さんが、先日、ゴールデンウィークを利用して釜山に帰省したので、夫と3人で昼食を食べに行った。向かったのはお気に入りの食堂 「소예(ソイェ)」。春らしいメニューが並ぶだろうなとワクワクしながら・・・。

私はその元教え子さんとお会いするのは初めてだったが、相当な日本語の実力に舌を巻いた。発音は正確で、言葉の言い回しなども非常に自然で、これではきっと日本人に間違われるだろうなと思った。特に、長崎で約1年過ごすうちに地元の人々のイントネーションにすっかりなじんだのだろう、彼女自身の日本語のイントネーションも、ところどころ長崎風だった。

異国の地・長崎で活躍し、生き生きと暮らしている彼女の姿がとても印象的だった。

さて、この日も店のおばさんはトレードマークの三角巾とエプロン姿で、料理を出したり、車で来た客に駐車位置を指示したりと大忙し。店内はほぼ満席だった。7,000wでこれほどのクォリティの食事を提供する店はそうそうないだろう。人気なのも当然だ。

この日もおいしそうな料理の数々が並ぶ。いつもながら彩り豊かで目でも楽しめる。


プチトマトのサラダ(写真中央上▲)に添えられているのは좁쌀(チョプサル=粟)で作ったドレッシング。ほどよい酸味。とろみがあるので具材によくからむ。

こちらはシイタケの上に鮭などをのせて焼いたもの(▼)。相変わらず手の込んだ品ばかりだ。



スープはエゴマのスープ(▼)。具は大根。優しい味だ。


スープの向こうに見えているのは、春の野草の代表格・달래(タルレ=ノビル)とエノキダケのゴマ和え(▲)。爽やかな香りが口の中いっぱいに広がる。

元教え子さんからは福砂屋のカステラをいただいた。持ち帰って早速いただいたが、さすがのおいしさだった。生地の甘さ・しっとり感が絶妙のバランスで、また溶け切る前のザラメも美味。最近のカステラは、はじめから適当な厚さに切れてあるので手間なく食べられる。

カステラの上品な甘さと共に、長崎ですっかり地域に溶け込んで活躍する彼女の姿が目に浮かぶようだった。


소예(ソイェ)
釜山市水営区民楽洞164-23
(051) 752-1727
営業時間:昼食時のみ(予約必須、予約は当日の朝9時頃以降に、2名以上可)
定休日:火曜日・日曜日
* 41番バス民楽方面 「동방시장(東方市場)」 下車、バスの進行方向に進んですぐの角を右へ。T字路に突き当たったら再び右に曲がるとすぐ左手にある。

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