春のメニューでおもてなし
立春を迎えた先日、夫と 「소예(ソイェ)」 で昼食をいただいた。完全予約制で、限られた数の客だけに真心を込めた食事を提供する店。いわゆる定食なのだが、定食と一言で言ってしまうのは惜しいほど、旬の食材を使って見た目にも美しく色鮮やかな品々がテーブルに並ぶ。
この日も大盛況。リピーターも多いようだし、口コミでどんどん評判が広がっているようだ。日本人客も少なくないとのこと。昨日も空港から直接来たという、作曲関係の仕事をしている日本人グループと、他にももう1組日本人客が来たそうだ。
「もう春だから、春らしいメニューにしたの」。立春とはいえまだ厳しい寒さが続く釜山だが、明るい色合いのおかずが多く、食卓の上には一足早くもう春が訪れたかのようだ。
꼬막(コマッ=ハイガイ)という2枚貝と野菜の和えもの(▼)。貝の身はぷりぷりでおいしく、唐辛子のピリッとした辛さが味を引き締めている。
パプリカの肉詰め(手前▼)と、しいたけのお焼き。
卵焼き(蒸し?)も、まるで絵画のように色どりが美しい(▼)。
この日の汁ものは大根入りのエゴマのスープ。優しい味わいだ。
他にも野菜中心のおかずが並ぶ。この店のサラダのドレッシングはたいてい柑橘系のソースを使ったもので、爽やかでとてもおいしい。来るたびに目新しいおかずがあるので、今日はどんなおかずかなとワクワクする。
おばさんによると、これまで5年間6,000wでやってきたが、このたび7,000wに値上げしたそう。これだけ手の込んだ真心のこもった料理なので、7,000wでも安いと思う。私の記憶では昨年の3月頃、釜山では食堂という食堂でメニューが値上がりしたが、そのときにも値上げはしなかったということだ。原価が上がっているので、メニューも値上げしないとそりゃあやっていけないだろう。
私たちが食べている間にも、続々と客が入ってくる。小さな子供連れの客も多い。辛くない料理が多く、また食材や衛生面などで安心して食べられる店だからだろう。おばさん、今日もご馳走さまでした。
소예(ソイェ)
釜山市水営区民楽洞164-23
(051) 752-1727
営業時間:昼食時のみ(予約必須、予約は当日の朝9時頃以降に、2名以上可)
定休日:火曜日・日曜日
* 41番バス民楽方面 「동방시장(東方市場)」 下車、バスの進行方向に進んですぐの角を右へ。T字路に突き当たったら再び右に曲がるとすぐ左手にある。
関連記事