研究室、または!
最近の釜山の街はカフェだらけ。大手チェーン店も、個人経営の小さなカフェも、いずれも 「街を歩けばカフェにあたる」 状態だ。
中でも個人経営のカフェは、それぞれ独自のカラーを打ち出している。ギャラリーを併設したり、「女子」 が好みそうな細々とした小物を飾ったり、それぞれの個性を表現している。
このカフェも、名前からしてユニークだ。「연구실, 혹은!」。直訳すると 「研究室、または!」。南浦洞の光復路からほど近いところに位置する。通りに面しているわけではないので人目にはつきにくいが、特に韓国人の大学生や若い女性には人気のようでネット上でもたくさん紹介されている。
外観は洋風の家のようだ。門を入ると入り口脇にテラス席もある。
「研究室」 ということなので、店内はどんなふうだろうと思ったが、意外と普通だ。ごてごてと飾り付けることもなく、シンプルでさっぱりした雰囲気。
店内には階段があり、いかにも上にも席があるように見えるが、階段には 「2階・3階立ち入り禁止」 とある。店員によると 「個人の作業室なので・・・」 とのことだ。
店内の席に着くとまず、牛乳瓶のようなガラスの瓶に入った水が出てくる。寒い時期は飲み頃の温度に温められているのがありがたい。ストローでいただく。普通のグラスで出せばいいようなものだが、何しろここはカフェではなく 「研究室」 。この瓶は 「衛生的な飲用水提供のための研究結果の産物」 で、煮沸消毒して管理しているのだそうだ。
メニューの最初の部分にはいくつかの注意書きが。まず 「研究室」 の意味は 「あなたを研究するところ」 で、研究内容は 「もう少し楽しく生きる方法」 だそう。
また、各種5%割引もあるそうで、1人で来店した客は料金5%割引。毎週金曜日はビールが5%引き、「今月のおすすめ」 ドリンクを注文時5%割引だそう。
メニューが決まれば、注文はメニューとともに渡された小さなメモ(▲)に記入して店員ならぬ 「研究員」 に提出する。
ベーグルサンドやクロックムッシュ、ケーキなどのメニューもあり、店内にはそれらを作る甘い香りが漂っている。しかし、この日は夫も私もおなかいっぱいだったので、飲み物だけいただくことにした。ドリップコーヒー(4,500w)。
角砂糖を入れている容器はミニビーカー風(▼)。
キャラメルミルク(4,500w)には、表面にかわいらしい絵が描かれていて混ぜてしまうのがもったいないほど。どちらにもクッキーが添えられている。
注文の品とともに、先ほど注文内容を書いた紙に、店員が赤い文字で少し書き加えたものを持ってくる。それぞれの金額と合計金額、ドリップコーヒーに使われている豆の名前(オーストラリア マウンテン・トップ)と、「楽しい時間をお過ごしください」 というメッセージが書かれている。
また、店の板塀には小さなドアがあり(階段の途中)、そこはこのカフェを経営している女性の妹が運営している 「gallery11-32」 という小さなギャラリーなのだそう(▼)。この日は閉まっていたが、ドアが開いているときは自由に見学することができる。写真の左手に見えているのは言わずと知れた、龍頭山公園内にある釜山タワー。
연구실, 혹은!
釜山市中区東光洞2街11-32
(051) 245-5353
営業開始時間:月~土12時、日曜日13時
定休日:火曜日
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