「私はコーヒー」
先日、家の近所に新しくカフェができていることに気がついた。たまにしか通らない道なのでいつ頃できたのかは知らないが、まだオープンして間もなさそうな雰囲気だ。
そのカフェ以外にも、あちこちで新しいカフェがオープンしている。大型コーヒーチェーン店もあれば、個人が経営する小さなカフェなどさまざまだ。コーヒーの味も店によっていろいろだ。夫も私もコーヒーが好きだが、新しいカフェがオープンしたからと言って、全部に入ってみて回ることなど数が多すぎて到底できないし、きりがない。
乱立するカフェの中でも、近所にオープンしたそのカフェはなかなか雰囲気がよさそうだ。先日、仕事が休みの日に近くを通りかかったので入ってみた。
店名は 「나는 coffee」。直訳すると 「私はコーヒー」。カウンターの向こうで、実にいい笑顔の男性が迎えてくれる。メニューはいろいろあるが、初めてなのでとりあえず 「本日のコーヒー(ハンドドリップコーヒー)」(5,000w)をいただくことにした。この日の豆はエチオピアのイルガチェフだそう。
イルガチェフはコーヒー発祥の地と言われるエチオピア、アビシニア高原南部のシダモ地方が産地。エチオピアのコーヒーの中では最高位にランクされているのだそう。
コーヒーを淹れてくれるのは、もう1人の店員である女性。後で知ったのだが、お2人はご夫婦なのだそう。奥さんは 「イルガチェフは女性にも人気があるコーヒーなんですよ」 と、にこやかに説明してくれた。壁に造りつけのカップボードには、さまざまなカップが並んでいて見ているだけでも楽しい。
コーヒーを淹れる濃さなども希望に合わせて調節してくれる。
おいしいコーヒーだ。適度な酸味とまろやかな香りのバランスがよい。カップが小さめなのであっという間に飲み終わってしまう。コーヒーを運んできてくれたとき 「もし足りなければおっしゃってくださいね」 とおっしゃってくれていたのを思い出し、お代わりをお願いする。すると、また奥さんが淹れてくださる。こちらのカップもかわいい。
店内は大きな窓から入る光で明るい。品の良い音楽が流れ、ゆっくりとくつろぐことができる。
店は2ヶ月ほど前にオープンしたのだそう。私が日本人だと話すと、奥さんは 「そうですか」 と日本語で答えてくれる。以前勉強されていたのだそうだ。釜山で暮らし始めて4年目。日本語を話す韓国人は本当に多いと感じる。
店には日本人もたまに来るが、ロシア人や英語の学院(塾)の先生などの外国人もたくさん来るのだそうだ。「アメリカンをテイクアウト(2,500w)していく人が多いですね」 と笑顔の素敵な奥さん。
豆はご主人が焙煎されるのだそう。ご夫妻の優しい雰囲気が、そのまま店の雰囲気として感じられるようなカフェだった。豆の販売もしている。
나는 coffee
釜山市水営区広安洞190-11
(051) 757-9176
営業時間:平日11~23時(12~14時は昼休み)、日曜日17~23時
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