雲の中に建つアパート
医療観光コンベンション最終日は、私が日本語コーディネーターをしている病院と姉妹締結を結んでいる九州の病院から、医師が3人いらっしゃるとのことで、病院見学のお手伝いをした。
今までにも何度か病院案内のお手伝いをしたが、皆さん声を上げて驚かれるのは、最上階13階から見る眺望。片方には広安里の海、反対側には山の緑が見え、街中にある病院としては景色がいい方だと思う。
最近、海が深い霧に包まれることが多い釜山だが、この日も広安大橋(ダイアモンドブリッジ)の橋げたの下に、まるで絵に描いたように白い霧が広がっていた。向こうの方に見える高層アパートの足元にも霧が立ち込め、まるで雲の中からアパートが建っているようだった。
病院見学が終わると、九州からの医師3人と病院理事長・副院長などと共に、昼食を共にした。その席で、病院の理事長がおっしゃった意見が印象的だった。すなわち、釜山-ソウル間よりも釜山-福岡間の方が距離的にはるかに近く、また福岡-東京間よりも福岡-釜山間の方がはるかに近い。同様に、上海-北京間よりも上海-釜山間の方が近い。
この釜山・福岡・上海という3都市は、それぞれ1時間~1時間30分の飛行時間で移動することができるため、例えば朝食を釜山で食べて昼食は福岡、夕食は上海と言う具合に、物理的には1日で3都市を回ることも可能だ。(実際のフライトスケジュールは別にして)
またこれら3都市はそれぞれに独自の文化が発達しており、ある程度力のある都市といえる。それゆえ、これからは人や権力や情報など全てにおいて首都圏に集中させるという構造を脱却し、国は違えどこれら3都市が協力し力を持ち寄る、というスタイルを目指すべきだ。
そうすることで韓国・日本・中国という3つの国が、そろって一緒に発展していくことができる。そのためには、これからは福岡には3つの都市をまとめるリーダー的な役割をも担ってもらいたい。私(理事長)の目には、日本という国は今までは他の国(特にアジア)のことをも考えるというよりは、自国さえ発展すればよい、というような発想があるように見えていた(冗談まじりで)。
そうではなく、これからは3国がそろってみんなで前進するということを目標に、協力していかねばならないと思う。
という意見。
なるほど、なるほど。
関連記事