木久扇・たい平 二人会

dilbelau

2010年08月24日 09:12

近所の公民館に、落語の公演のポスターが貼ってあると夫が教えてくれた。ナマで落語を聴いたのは、釜山で笑福亭銀瓶さんの公演を聴いて以来だから、私にとっては人生3回目の落語の公演だろうか。

出演者は、林家木久扇(前・林家木久蔵)さんと林家たい平さんのお二人。入場料はなんとたったの1,000円。是非行ってみたいと、夫に前売り券を買ってもらっていたのだった。



開場時間頃に会場に到着すると、すでに大勢の人々が会場にどんどん入って行っている。会場のホールでは、林家木久扇さん自らが落語CD購入者へのサインサービスをされていた。

初めて間近で見る木久扇さん。「笑点」 で見るお姿と、当たり前だがそっくりそのまま。ふと目が合うと、優しい微笑みを返してくださった。

その木久扇さんの隣でお手伝いをしている若い男性。藤色の無地の着物を着て、いかにも落語家という風情。木久扇さんのお弟子さんだろうか、それにしてもやけに背が高い。何か足台に乗って立っているのだろうかと思うほどの長身の彼は、後にステージの幕が開くと高座に上った。

前座として話された彼は、木久扇さんの弟子の ”林家木りん” さんなのだそうだ。身長は192センチという彼は、元大関 清国の息子さんなのだそう。そのことを話しただけでも客席からは 「へぇ~」 というどよめきが起こったが、その後の 「私の父は賭博はやってません!」 という一言で、会場に大きな笑い。まだ初々しいと思ったら、入門は2009年の3月なのだそう。

木りんさんの次に高座に上ったのは、林家たい平さん。演目は 「青菜」。流れるように口から出てくる落語は実に面白く、1杯酒を飲むごとに酔いが回っていく植木屋の様子の描写など、実に見事で一気に話の中に引き込まれていった。「笑点」 でのイメージよりも、ずっとずっと面白かった。

そしていよいよ林家木久扇さんの登場。

舞台袖からニコニコと現れた木久扇さん。「スーパースターの林家木久扇でございます」 と言うと、会場は一斉に笑いの渦に。2007年に、息子さんである林家きくおさんが2代目林家木久蔵を襲名したと同時に、初代木久扇に改名されたそうで、新しい芸名を一般公募したときのエピソードなどを、面白おかしく話される。

また、「笑点」 で座布団が10枚たまった賞品として、トルコのカッパドキアへ旅行したときのエピソードや、数々の有名人の声真似なども(とてもよく似ている)。落語そのものとしては、たい平さんの方が面白かったが、木久扇さんはあのキャラクターで独特の世界を作り上げていたように感じた。

1,000円でたっぷり笑わせてもらい、とても楽しい夏のひとときとなった。

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