とうふの豆蔵

dilbelau

2010年08月21日 21:03

日本に一時帰国する前にはいつも 「日本に行ったらアレも食べたい、コレも食べたい」 と、韓国ではなかなか味わうことのできない料理を思い浮かべて楽しみにしている私。そんな ”食べたいリスト” の中にいつも登場するのが、豆腐料理店 「じげもんや豆蔵」 の料理だ。

愛知県西尾市にあるこの店は、「尚古荘」 という庭園の敷地の一角に位置する。商家風木造2階建てのお休み処 「伝想茶屋」 を利用して店舗にしている。その昔、西尾城への入口に当たる場所に、西尾市の豪商であった大黒屋岩崎明三郎が造営したとされているのが 「尚古荘」。



近代的な建物が並ぶ街並みの中、この外観はなかなか目を引く。庭園内には別邸として建てられた茶室や東屋が残り、自由に見学することができるので、「豆蔵」 で食事をした後の散策にもちょうどよい。

店内は2階も客席としてしつらえられており、2人部屋・4人部屋・12人部屋とそれぞれ個室になっている。夫と私がこの日案内されたのは、1階の座敷席。(1階には数席だけだがカウンター席もある)



「とうふや豆蔵」 というだけあって、豆腐専門店のこの店のメニューは、おいしい豆腐や湯葉をふんだんに使ったものが多い。どれもおいしそうなのだが、この日は 「豆蔵旬菜ごはん(1,050円)」 を。セットの内容は 「五種の薬味の寄せ豆腐」、「日替わり二つの小鉢」、「本日のご飯」、汁物・香物・プチ甘味。



「五種の薬味」 は、海苔・かつお節・おろししょうが・ネギ(▼)に、



すり鉢に入った黒ゴマとくるみ(▼)。



これらと一緒に寄せ豆腐(▼)をいただく。きめ細かで滑らかな舌触りの豆腐は、さすが豆腐屋の豆腐と思わせるおいしさだ。



お好みで 「すだちだまり」「だしだまり」「いいだしおだし」 (▼)をかけていただく。どれもおいしいが、私は爽やかなすだちの香りが口の中に広がる 「すだちだまり」 が好みだ。



この寄せ豆腐は、嬉しいことにおかわり自由。しかし自由とはいっても、豆腐とはいえけっこうボリュームがあるので、おかわり1回するだけでかなりおなかがいっぱいになる。

またおかわり自由なのは豆腐だけではなく、「本日のご飯」 もだ。この日の 「本日のご飯」 は鶏ご飯と五穀米の2種。私は鶏ご飯を(▼)。



見た目通り、濃い目に味がつけてある。暑い夏でも食欲をそそる味だ。おかわりできますと言われるとついしてみたくなって、寄せ豆腐とともにご飯もおかわりをお願いする。

さらに嬉しいことには、鶏ご飯と五穀米の2種のご飯のうち、1膳目でいただいたご飯と違う方のご飯をおかわりとしていただくこともできるのだ。2つの味を両方味わえるというのは嬉しい。

「日替わりの2つの小鉢」 は、生湯葉やゴマ豆腐の小鉢とひじき・おから・おくらの小鉢の2つ(▼)。生湯葉はしっとりとして大変おいしい。





この日の汁物は、暑い夏にふさわしく冷やしたおすまし(▼)。そうめんと麩の具に、みょうがが少々散らしてある。とても爽やかでおいしくいただける。



「プチ甘味」 は、小豆のかかった杏仁豆腐風(▼)。つるんとのどごしよく、夏らしいデザートだ。



ガラス越しに庭園の緑を眺めながら、ゆったりと落ち着いて食事がおいしくいただける。おなかもいっぱい。ご馳走さまでした。

ちなみにこの 「豆蔵」 は、「おとうふ工房いしかわ」 という愛知県高浜市に本社がある会社を母体としている。レストランだけでなく、豆腐やおからを材料としたさまざまな商品を開発・販売している。「きらず揚げ」 や 「まめぞうプリン」 など、どれもおいしくこれまた気に入っている。

とうふや豆蔵 伝想茶屋店
愛知県西尾市錦城町122
(0563) 56-0255
営業時間 :昼11~18時(ランチタイム11~14時)
      夜・土日 17~21時
定休日 : 月曜日

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