'09.4.8(水)珍味・エイの刺身

dilbelau

2009年04月08日 20:45

先日、ある食事会の場で、韓国料理の中でも珍味とされるエイの刺身(홍어회)を、夫が初めて食べたのだそうだ。もちろん私は食べたことがない。

ちょうどその食事会の1週間ほど前に、テレビで 「エイの刺身(홍어회)特集」 とでも言おうか、その作り方などを詳しく紹介している番組をたまたま2人で見ていたのだった。

その食事会でエイの刺身が出るなんて予想もしていなかったのだが、ちょうどタイミングよく、テレビ番組を見て 「目と頭で体験」 していたエイの刺身を、今度は実際に 「口と鼻で体験」 する機会に恵まれた、というわけである。

エイの刺身といえば韓国の発酵食品の一つで、その強烈なアンモニア臭は有名である。そのテレビ番組でも、エイを甕に入れて発酵させている蔵が紹介されていたのだが、慣れない人がその蔵に入ると、蔵の中に充満する強烈なアンモニアの刺激臭で、涙がぽろぽろこぼれて目を開けていられない状態になるのだ、と説明していた。

「ni-KOREA(ニッコリア)」 によると…

エイは死後に自家発酵を始め、体内にアンモニアを生成する珍しい魚。その香りを楽しむことに主眼が置かれた料理が、ホンオフェ。鼻を突き抜けるようなアンモニア臭がするため、韓国人でも苦手とする人は多く、珍味として扱われている。

のだそうで、また、

ホンオフェは主に全羅道(チョルラド)で食べられており、全羅道では結婚式などの宴席に欠かさず出されるといわれている。ガンギエイの主産地は木浦(モッポ)市で、木浦から100km弱の黒山島(フクサンド)で獲れたガンギエイは、最高級品として珍重されている。

のだそうだ。さらに、

発酵して臭いが出たホンオフェは、ゆでた豚と、発酵が進んですっぱくなった白菜キムチで巻いて食べるのが一般的。アンモニア臭を中和するとともに、豚肉の甘みとキムチの酸味が、ホンオフェのうまみを引き立たせると言う。この三者の相性が非常によいことから、この組み合わせをサマプ(三合)、またはホンオサマプとよび、飲食店でもこの名前でメニューに載っていることがある。

とのことで、実際に夫が食べた店でも、ゆでた豚肉とキムチが一緒に出てきたのだそうだ。
(写真は 「ni-KOREA(ニッコリア)」 より)



で、夫の感想は…。

噂に聞いていた通り、口に入れた瞬間に独特のアンモニア臭が口いっぱいに広がり、また噛めば噛むほどにそれが強くなるのだそうだ。歯ごたえは硬い。

また食べてみたいとはちょっと思えない、そんな刺身だったそうだ。

先日ちょうど韓国語の学校の先生と話していたときにも、エイの刺身の話題が出た。その先生は、初めて食べたときはそんなにおいしいとは感じなかったが、何度か食べているうちにおいしいと感じるようになったのだとか。

テレビ番組でも、エイの刺身を日常的によく食べるその地域のおばさんたちは、「これを食べてるから肌のつやもいいし、健康でいられるのよ~!」 と、確かにツヤツヤのお肌でにこやかに元気に笑っていた。

機会があれば一度食べてみたい気もするが…^^

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