'09.3.21(土)日韓の違い-葬式編-
また葬式にまつわる風習で、一番驚いたのは
「普通、葬式場は病院の中にある」 ということ。病院の中で葬式を執り行うのは、世界中で韓国だけだと言われているそうだ。それはそうだろう。
病院の中に、「死」 をもろに連想させる葬式場があるというのには、非常に驚いた。もちろん、病院の敷地内にあるというだけで、患者さんのいる入院病棟や外来棟とは別の建物。
病院の中に葬式場がある理由は、
① 韓国の葬式は、大声で号泣したりと騒々しいものなので、アパートなどで執り行うと近所に迷惑がかかる。病院で葬式を行えば、それを避けることができる。
② 遺体がきちんと管理され、複雑な葬式の儀礼を滞りなく執り行うことができる。
③ 葬式の参列者にとっても交通の便がよく、駐車場や食堂も整っているので、多くの参列者を楽におもてなしすることができる。
などだそうだ。
日本では葬儀の案内は、葬儀場の名前や場所をいちいち伝えねばならないが、韓国ではただ 「〇〇病院」 と伝えさえすればよいので、遺族側にとっても参列者側にとっても簡単なのだそうだ。
葬儀場に到着した参列者は、まず棺に向かって 「アイゴ~、アイゴ~」 と多少大げさにでも哀悼の意を表現し、次に遺族に向かって 「さぞかしご傷心のことでしょう」 とか 「どんなお言葉をおかけすればいいのか…」 などの言葉をかける。
遺族に哀悼の意を伝えたあとは、別室へ行き、食事をしたりお酒を飲んだりゲームをしたりしながら、故人についての話などで夜を語り明かすのだそうだ。
葬式の場でゲームをするとは少し不謹慎な気もするが、眠気を払うためなのだそうで、葬儀に参列した人は家族や親戚以外の人でも、みな一緒にそこで夜を明かすのだそうだ。
また、通常葬式は 「3日葬」 と言って3日間続くのだそうだ。一般の人は3日間で、先月亡くなったカトリックの김수환枢機卿のような地位の高い人の場合は 「5日葬」 といって5日間続けられるのだそうだ。
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