'09.3.20(金)日韓の違い-結婚編-
最近、韓国語のクラスでは 「風習」 というテーマをもとに勉強している。今日は 「結婚」「出産」「葬式」 について、韓国の風習を学んだのだが、ここでもやはり 「似ているようで違う、違うようで似ている、韓国と日本」 を実感した。
韓国では結婚式を執り行う数日前に、新郎側から新婦側へ 「함」 と呼ばれる贈り物をする。
通常、装飾を施された箱に、新郎の生年月日を書いた紙、新婦のために用意した宝石類・衣服・カバンなどを入れて新婦側に贈るのだが、その贈り方がまた独特。
新郎本人ではなく、新郎の友人たちがその 「함」 を背負い、顔には目と鼻の部分をくりぬいたスルメをつけて、新婦の家へ行く。家の前に来たら、大きな声で 「함 사세요~!! (함 を買ってくださ~い!!)」 と言って、함を運んできたことを新婦側の家族たちに伝える。
写真では分かりにくいが、3人の新郎友人たちのうち、中央の함を背負っている男性はこういうスタイル。
顔にスルメをつけているのはこの儀式を楽しむための小道具、「함を買ってくださ~い」 などと大声でふれまわるのも演出。
このとき、新郎・新婦はすでに韓服に着替えて控えているので、この声を聞いて家の外に出て함を受け取るのは、新婦側の親戚や友人たち。
しかし、そう簡単には함を渡してはくれない。
新郎の友人たちは、함を受け取ろうとする新婦側の友人たちに
「歌を1曲歌え」
「酒を出せ」
「気に入らなければ1歩も動かん」
「小遣いをくれ」
などとあれこれ注文をつけて、なかなか渡そうとしない。すんなり함を新婦側に渡したんじゃあ面白くない、どうせ渡すならみんなで楽しみましょう、ということらしい。
やがてやっと함が新婦側に手渡されると、新婦の母親が心をこめて準備した食事を、関係者みんなでいただくのだそうだ。
全てのカップルがこういう儀式をするわけではないらしいが、今もこういう風習が残っているというのは興味深い。
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