2008年6月22日(日)さざんかの宿
昨日からの雨も上がったようなので、夫と松島というところへ行ってみることに。景色のよさそうな公園や海水浴場があるらしい。
バスに乗って夫と話していると、隣に座ったおじさんが流暢な日本語で話しかけてきた。おじさん夫婦も松島へ行くとのこと。お昼は炭火焼カルビを食べに行くと言うので、そうですかと聞いていると、「じゃ、次で降りましょう」と何故か私たちも一緒にその店に行くことに。まあ、これも何かのご縁と、ご一緒させてもらうことにした。
入ったのは송도공원(松島公園)という名前の、大きくて立派なお店。人気の店のようで、すでにたくさんの人が席が空くのを待っている。2人がけの席なら空いているということで、おじさんたちとは別々の席へ。食べ終わったら合流することにした。
味付け牛カルビを注文すると、よく熾った炭火をテーブルに運んできて、手際良く準備してくれる。肉は非常に柔らかくおいしかった。すっかりおなかがいっぱいになって、おじさん夫婦と合流すると、おじさんたちはカルビを3人分(私たちは2人分)と、さらにビール・焼酎をたいらげたという。さすが!
さきほどのバスの中から、新しく開通する大橋(松島と影島を結ぶ約2キロ)を今日だけ歩行者に開放し、記念に歩いて渡れるようにしているのが見えていたので、4人で一緒に渡ってみることにした。
57歳のそのおじさんは、日本各地を何度も旅行したことがあり、日本のことについて相当詳しい。さらに、その松島出身ということと、また文化遺産や歴史を研究しているということもあり、その地域のことについてもかなり詳しく説明してくれる。まるで、個人ガイドと一緒に旅行しているかのように、時には日本の演歌も披露しながら、本当にたくさんのことを教えてくれる。(十八番は「さざんかの宿」)
大橋を歩いて渡り終えると、おじさんが以前利用したという渡し舟に乗って、ジャガルチ方面へ行くことに。定員42人というその渡し舟は、影島の人たちがジャガルチや南浦洞へ買い物に行くときなどに利用することが多いようだ。ほんの5分ほどで対岸のジャガルチに到着。鯨肉を食べさせる屋台がずらっと並んでいた。
南浦洞の雰囲気のいい喫茶店でコーヒーを飲みながら、ここでもいろいろな話を教えてくれる。韓国に詳しい夫も初めて聞く内容がたくさんあったようで、また歴史の苦手な私でも少し興味を持つことができた。後で、いただいた名刺をあらためて見てみると、「日本語文化遺産解説員」という肩書きのほかにも、たくさんの会社や機関の委託通訳官、各種会議の公式通訳などで活躍されているようだ。
是非自宅にも、とお誘いいただいた。小学校の先生歴33年間という奥様も気さくな方で、今日のこの出会いがまた広がっていけばいいなと思う。思いがけない展開になったが、よく食べよく笑いよく歩き、楽しい1日になった。
夜、近所の広安大橋で花火が盛大に打ち上げられていた。隣のおばさんもちょうど見に出てきていたので、何の花火か聞いたが「何だか知らないけど、よく上がるのよね」。打ち上げる音は聞こえても、マンション群のため花火は見えないことがあるが、今日は家のベランダからも見えた。10月の花火祭りも楽しみである。ソウルからもわざわざ見物客が大勢来るほど盛況なのだという。
関連記事