また会う日まで・・・

dilbelau

2010年08月02日 09:52

ご主人の釜山での約3年間の任期が終了し、先日帰国の途につかれたI さんご一家。I さんとは、私が釜山で暮らし始めて間もない頃に通い始めた韓国語学校での同級生として知り合った。以来、I さんにもご主人にも、私たち夫婦ともども何かとお世話になった。

帰国される日の直前に、夫と一緒にI さんご一家の送別会に参加した。

メンバーは、I さんご一家の他に、I さんの釜山での同僚Gさんとご家族、I さんの後任者Y さん、そしてI さんと同じく韓国語の同級生だったK さん、日本語が堪能な韓国人大学教授Y 先生、そして私たち夫婦。I さんやG さんのお子さんたちを含めると、総勢12人の賑やかな席となった。

Kさんは現在ソウルでお仕事をされていて、ゆっくりお目にかかるのは久しぶり。今回は、I さんが帰国すると聞いて、ソウルから駆けつけてこられたのだった。

I さんのご主人の案内で向かったのは、民楽にある鴨肉料理専門店 「하남골」。

I さんのご主人はこの店にはよく来られいていたそうで、この日もおすすめの、鴨のおなかにご飯などを詰めて蒸した料理を予約して下さっていたそうなのだが、店員さんの手違い(?)で予約が通っておらず、鴨肉の燻製をいただくことにした。



ソースをつけてサンチュやエゴマの葉に包んでいただく鴨肉の燻製は、独特の香ばしい香りが口の中に広がり、お肉も柔らかくてとてもおいしい。この店の鴨も、硫黄を食べさせて育てた유황오리だ。

この鴨肉自体は、他の鴨肉料理専門店とそれほど大差はないのだが、目を見張るのは반찬(パンチャン=おかず)の品数の多さだ。

あらかじめテーブルにずらりと並べられた小皿の他にも、店員さんがどんどん運んでくる。テーブルの上には並べきれず、お皿とお皿の縁の上にのせるようにして、他のお皿を並べるほどだ。食器も素敵だ。



茶色い円形の食べ物(▼)は、수수부꾸미(ススブクミ)という名前なのだと、韓国人教授Y先生が教えて下さった。



수수(スス)はキビ。부꾸미(ブクミ)は、もち米・小麦・キビなどの粉をこねて、円形にしてフライパンで焼いたお餅のこと。なので、수수부꾸미(ススブクミ)はキビの粉で作ったお餅というわけだ。

特に強い味はしないが素朴な甘さが広がり、表面が香ばしくカリッとしていておいしい。
他にも、初めて食べる料理がたくさんあったが、どれもおいしかった。

以前、釜山で働かれていていたこともあり、現在はソウルでお仕事をされているKさんからは、釜山とソウルの食べ物の違いなどについても、興味深いお話を教えていただいた。

ソウルには、世界各国の数多くの種類の料理を味うことができるレストランはたくさんあるが、逆にこういった韓国の素朴な家庭料理的な味を楽しめる店は少ないとのこと。また、海に面した釜山では、パンチャンに海藻類を使ったおかずが出てくることが多いが、ソウルでは新鮮な海藻類を使ったおかずはまず出てこない、のだそうだ。

また、I さんの後任者であるY さんは、話しているうちに夫と出身地が隣町同士であることが分かり、さらに年代こそ違えど同じ高校の卒業生であることが分かり、こんなところで同郷人と会うとは、世間は狭いものだと多いに盛り上がった。

I さんが釜山を離れることはとても残念だが、出会いあれば別れあり。
今までのご厚意に感謝しつつ、I さんの新天地での更なるご活躍をお祈りし、また会う日までお元気で、とお別れした。



하남골
釜山市水営区民楽洞181-56
(051) 754-1515 / 757-2999
30・50・100席団体席完備

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