2008年9月14日(日)神仙台

dilbelau

2008年09月14日 23:49

今日は한가위(中秋)。多くの韓国人は、手土産を持って実家や親戚の家を訪ねたり、お墓参りに行く。そのため、このあたりも昨日から連休になる店も多く、町が閑散としている。車も人も少なくシーンと静まりかえっている。こんなに静かなのは、こちらに来て以来初めてのこと。まるで日本のお正月のような雰囲気。ラジオでは高速道路の渋滞状況をよく放送している。

また韓国人の友人からは、「健康で幸せな추석(秋夕)をお過ごしください」などというメールも数件届いた。日本のお盆にあたる추석だが、韓国人にとってはかなりの一大イベントであることがうかがえる。

朝食後、読書しようと夫といつものスタバへ。向かう途中、美しい韓服姿の人を数人見かけた。しかしそれにしても町全体が静まりかえっているので、もしやスタバも…と思ったらやっぱり。閉まっていた。他の店もあたってみたが、めぼしいところは全て추석(秋夕)の連休のため休業。韓国中どこにでもある、김밥전국(のり巻きのチェーン店・24時間営業)でさえ、「開店は夜7時」とある。
(後で知ったが、スタバも午後には開いていた)

仕方ないので、ビーチ沿いのホテルのラウンジへ。窓からはビーチがよく見える。ここのところ暑さがぶり返してきたので、こうやて水遊びする人も時々見かける。












ひとしきり読書し、一旦帰宅。今日は午後、夫の同僚と近くの景色のいいところへ遊びに行く予定。待ち合わせて、まずは腹ごしらえと思ったが、思いのほか추석(秋夕)で休んでいる店が多い。

かろうじて開いていた콩나물해장국(もやしの雑炊)の店へ。ここは以前にも来たことがあるが、映画「HERO」の撮影場所に使われた店でもある。



店内にはキムタクや松たか子、イ・ビョンホンらの写真やサインが飾られてある。











この店は콩나물해장국(もやしの雑炊)で有名なのだが、今日は石焼ピビンパを注文。

私は、出てきてすぐ底からかき混ぜるのではなく、少し間を置いて石鍋に接しているご飯を「焼いて」、よく「お焦げ」を作ってから食べるのが気に入っている。





さて腹ごしらえも完了し、お目当ての「神仙台」へ。こんもりとした山に散策路が整備されてあり、一番高いところからは五六島(写真右)や影島がよく見える。五六島は、潮の干満によって島が5つに見えたり6つに見えたりすることから、その名がついたそうだ。

空気が澄んだ天気のいい日には、はるか対馬を望むこともできるそうだ。












色とりどりのおびただしい数のコンテナが保管されている。あらためて釜山が港町であることを実感。



風を受けて、とても気持ちよくしばらく海を眺めてから下りていく。途中、ひまわりやむくげ(韓国の国花)が、過ぎゆく夏を惜しむかのようにまだまだ美しく咲いていた。












また、まだつぼみばかりのコスモスも、中には花が開いているものも。









3人で「神仙台」を充分堪能したあとは、お天気もいいので五六島の船着場まで歩いてみることに。途中、山肌にある墓地の前を通りかかると、たくさんの人がお参りに来ている。近くにはお供え用の花が売られている。驚いたのは、生花に混じって造花のお供え花も売られていたこと。

日本人には、お墓に造花をお供えするのはあまり馴染みがないが、確かに生花と違い造花ならいつまでも枯れることはない。合理的。

仏教のお墓のような墓標だが、名前の上に十字架が刻まれてあり、キリスト教信者のお墓だとすぐ分かる。

さて、五六島船着場へ到着。今日は何故かやけに人が多い。

お墓参りに来た人などが、ついでに寄ったのか。




同僚に教えられて空を見上げると、きれいな鰯雲。コスモスといい鰯雲といい、まだ暑くはあるものの秋の気配を感じた午後だった。



その後、同僚宅でお茶をいただき帰路につく頃にはすっかり暗くなっていた。うっすら雲に覆われてはいたが、「中秋の名月」も見ることができた。

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