2012年11月24日

アルパッ復活!!

家の近所に今年3月頃にオープンした 「음식이야기」(ウムシギヤギ)は、鴨肉や豚肉の焼き肉から、定食類まで様々なメニューが並ぶ。特に定食類は、メインの料理がおいしいのはもちろん、おかず類も味・ボリュームともに充実していて、値段のわりに満足度が高い。

私の一番のお気に入りは알밥(アルパッ)。とびこがトッピングされた石焼きピビムパッだ。数の子やタラコ、明太子、イクラなど、つぶつぶ系が大好きな私にはたまらないメニューだ。

7月頃、このアルパッを注文したら、店のおばさんに 「アルパッは今できません。冬しかできないんです」 と言われ、またアルパッを食べられるようになる日を心待ちにしていた。

あれから夏・秋を経て立冬を迎えた翌日、そろそろ出ているのではないかと思って店に行ってみたら、予想通りあるとのこと。念願のアルパッ(7,000w)に久しぶりにありつくことができた。まずおかずが運ばれてくるので、つまみながら主役の登場を待つ。いつもながら種類豊富でボリュームもたっぷりだ。



これは今までに見たことのないおかず(▼)。卵焼きとイカ、カニカマをワケギで結わえてある。彩りもきれいでかわいらしく、それぞれ食感も違って楽しい。コチュジャンソースをつけていただく。



豚の角煮風(▼)。ほどよいショウガの風味でさっぱりといただける。



食べている途中よく見ると、おかずの中に同じ種類のものが2皿あることに気づいた。エゴマの葉にのせられた白こんにゃくのマヨネーズ和え。そして隣のテーブルの人が食べているチャプチェが、私たちのテーブルにはない。店のおばさんが間違えたようだ。この店のチャプチェはなかなかおいしいので残念だったが、おばさんが忙しそうだったのでこの日はそのままこんにゃくを2皿いただいた。

やがて主役の登場。以前は白いご飯だったが、この日は黒米を炊き込んだご飯に変わっていた。3色のとびこと刻んだたくあん、カニカマ、海苔、ゴマがたっぷりトッピングされている。ご飯を入れる前に、トゥッペギにバターを薄く塗ってあるので、バターの香りがふんわりと立ち上る。



よく混ぜていただく。いろいろな食材の味や食感が1つになって、なんとも言えぬおいしさだ。



一緒に出てくるワカメのスープも絶品。コクがあって非常においしい。



これで7,000wはお得な感じがする。もちろんおかずのお代わりも可。さらに、食後には(毎回ではないようだが)デザートのサービスも。この日はおいしいリンゴ。



そして、오미자차(オミジャチャ=五味子茶)も。甘酸っぱく、口の中がさっぱりする。



味・ボリューム・値段・サービス、どれも満足度が高い。大変おいしくいただいた。少し来ない間に新メニューもいろいろ出ていた。目を引いたのはオデンタン。次回いただいてみよう。



음식이야기
釜山市水営区南川洞6-15
(051) 628-5024
営業時間:11:30~23時(土・日は夜のみ営業)
  

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2012年11月17日

熱々のカルグクス

この日の昼食は久しぶりにミルミョン・カルグクス専門店へ。夏には冷たいミルミョン目当てに何度か行ったが、この時期に行くのは初めてだ。私は들깨칼국수(トゥルケカルグクス)=エゴマのカルグクス(4,000w)を注文。ミルミョン専門店は、ミルミョンの需要が減る冬にはカルグクスもメニューにのせる店が多い。

この日は風が強くけっこう寒い日だったのに、上司は물밀면(ムルミルミョン)を注文していた。もちろんスープは冷たい。 「寒いときにあえて冷たいものを食べるんですよ」 とのこと。韓国では、暑い夏に熱々のサムゲタンを食べて暑さを乗り切るが、その逆バージョンか?? 寒いときに冷たいものを食べると余計に寒くなるだけのような気がするが。

店内には10人くらいのおばさんの団体がいた。注文した料理がそろうと、食べる前にお祈りをしていた。キリスト教のようだ。人口の3分の1がキリスト教徒と言われる韓国では、街のあちこちに大小さまざまな教会を見かけるし、シスターが歩いている姿もよく見かける。こうして食事前のお祈りの場面を目にすることも時々ある。

エゴマのカルグクス(▼)。寒いときにはやはり熱々のスープ料理や麺類が恋しくなる。



手打ちの麺は適度なコシがあり、濃厚なゴマの香りのスープがからんでとてもおいしい。



みんなで分け合って食べようと注文した만두(マンドゥ=4,000w)。1人1個ずつ食べた後なので2個しか残っていないが、もとは6個(▼)。皮は薄めで具がぎっしり。私好みのマンドゥだ。



店を出ると冷たい風が吹いていたが、熱々のカルグクスをいただいて身体が温まっていたので、それほど寒くは感じなかった。

장수밀면전문점(長寿ミルミョン専門店)
釜山市東区佐川洞689-84
(051) 642-7903
  

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2012年10月31日

面食家の焼きそば

昨年の夏ごろオープンした 「와타루(わたる)」 というラーメン屋は、オープン当初はあまり客が入っていない様子だったが、そのうちけっこう繁盛し始めたようだった。店の正面がガラス張りなので、外からも店内の様子がよく見えるのだ。

ところが先日、店が取り壊されていた。繁盛していたようだったので驚いた(韓国ではよくあることだが)。その後にすぐ入居したのは 「面食家(면식가=ミョンシッカ)」 という店。見慣れない名前だったが、「海雲台(ヘウンデ)タルマジの有名店がここ南川でオープンします」 というような内容の垂れ幕が、オープン直前に店の前にかかっているのを見て、思い出した。

以前、タルマジに行ったとき、ある店の前に長い行列ができていた。そういえばその店が 「面食家」 だった。確か小さな店で、どうしてあんなに行列ができているのだろうと不思議に思ったのを覚えている。その 「面食家」 のチェーン店がここ南川にもできたのだ。他にも南浦洞(ナンポドン)や、東莱(トンネ)区明倫(ミョンニュン)洞にもチェーン(フランチャイズ?)店があるようだ。

あれほどの行列ができる店はどんな味だろうかと、夫と入ってみた。

「わたる」 のときも店内は狭かったが、「面食家」 は店内のレイアウトをがらりと変えていて、客席部分はさらに狭くなったように感じる。店に入ってすぐ横手に厨房スペースがたっぷりとってあり、通路を奥に進んだところにテーブル(4人がけ)が2つと、4~5人がけのカウンターがある。客が3組も入ったら満席、という感じだ。

メニューは 生麺(スープタイプ・タレをからめて食べるタイプ)や、海鮮チャンポン(普通・激辛)、鉄板焼きそば(海鮮・豚三枚肉)、焼き飯(海鮮・プルコギ・ミックス)など。価格帯は4,500~7,500w。

「激辛海鮮チャンポン(억수로 매운 해물 짬뽕)」 の 「억수로(オクスロ)」 は、「非常に、とても、本当に」 を意味する慶尚道の方言。以前、お隣さんだったオンニがしょっちゅう、「オ~クスロ 何とかかんとか・・・」 と感情を込めて言っていたのを思い出す。

ちょうどテーブル席が空いていたのでそこに座る。真横に厨房があり、中の様子がよく見える。店主らしき男性とバイト生らしき若い女性が調理している。男性は、カンカンカンとリズミカルな音を立てながら、大きな中華なべを振っている。中華なべを振るたびに具が宙に舞い、短時間で加熱されていく。

私たちが注文した삼겹철판볶음면(豚三枚肉の鉄板焼きそば・7,500w)が運ばれてきた。



見た感じは、新世界百貨店地下の食品売り場で食べた 「八先生」 や、もう閉店してしまった 「짬뽕늬우스」 の焼きそばに似ている。麺は平たく細めのきしめんのような感じ。この店自慢の“生めん”だそうだが、食べた感じは米粉の麺のような食感だ。味付けはややピリ辛。唐辛子油かラー油の辛さだろうか。激辛チャンポンは相当辛そうだ。

あっさりめのスープと、キムチ・たくあんがついてくる。



まずまずおいしいのだが、味とボリュームを考えるとこれで7,500wは高めな気がする。これが7,500wなら、7,000wの 「소예(ソイェ)」 の方がかなりいいなぁと。



面食家(면식가)南川店
釜山市水営区水営路466(南川洞)
(051) 992-0503
  

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2012年10月27日

麦ご飯とカルグクスのセット

先日 「今日はカルグクスにしようか」 という上司の提案で入ったのは、私には初めての店だった。人通りの多い道から細い路地に入ったところにある。人目につかない場所にあるため、路地の入り口には大きな立体看板が立てられてある(▼)。この看板がないと、その奥に食堂があるとは気がつかない。



店の前には鉢植えがきれいに並べられている。2階部分も店舗だ。



主なメニューは、カルグクスや冷麺(各5,000w)、鶏肉・鴨肉の鍋料理(25,000~45,000w)。カルグクスはカルグクスでも、この店のはちょっと変わっている。その名も 「보리밥칼국수」(ポリパッカルグクス)。直訳すると 「麦ご飯手打ちうどん」、麦ご飯と手打ちうどんがセットになったメニューだ。

まず、오이소박이김치(オイソバギキムチ・左)と豆もやしのナムルが出てくる(▼)。オイソバギキムチは、きゅうりに切り込みを入れ、そこにニラやニンジン・タマネギ・唐辛子などで作ったヤンニョムをはさみ込んだもの。



左上から時計回りに、열무김치(ヨルムキムチ)、白菜キムチ、강된장(カンテンジャン=味付け用の濃い味噌ダレ)(▼)。



そして麦ご飯が運ばれてくる(▼)。日本同様、体によい美容食として、韓国でも麦ご飯は人気がある。



ここに、上記のヨルム(若大根)キムチと、豆もやし、カンテンジャンを加えてよく混ぜていただく。



豆もやしやヨルムのシャキシャキした食感や、カンテンジャンの濃いしっかりした味がアクセントになる。素朴なおいしさだ。

やがて、麦ご飯をほぼ食べ終える頃を見計らって、カルグクスが運ばれてくる。写真は3人分。洗面器のような大きな器に入っている。



このままでは食べにくいので、小皿に取り分けていただく。具はアサリと애호박(エホバッ)、じゃがいも。一般的なカルグクスだ。あっさり味のカルグクスと白菜キムチは一緒に(交互に)食べると相性抜群。



麦ご飯だけ、あるいはカルグクスだけだとちょっと物足りない感じがするが(私は)、2つがセットになっていると満足感も高い。5,000wと値段も手ごろだ。

풍전보리밥칼국수(プンジョンポリパッカルグクス)
釜山市東区水晶2洞192-4番地
(051) 462-7617
営業時間:11~21時
定休日:日曜日
http://cityfood.co.kr/h9/pungjeon1
  

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2012年10月17日

海藻たっぷりのカルグクス

先月の추석(チュソク=旧暦8月15日)の連休初日、夫と久しぶりに近くの 「시골여행」(シゴルヨヘン)へ。家の近所も、のんびり歩いている家族連れの姿が目立ち、チュソクらしい雰囲気だった。夏の間は、麺類といえばミルミョンや冷麺、コングクスなどの冷たいものばかり食べていたが、さすがに涼しくなり温かい麺類が恋しくなってきた。

私は매생이칼국수(メセンイカルグクス・6,500w)を、夫は손수제비(ソンスジェビ・5,000w)を注文。店のおばさんは厨房の方からしきりに 「ちょっとお待ちになってくださいね」 と言う。何か足りない食材を買いに行っていたようで、そのうち店員が大きな袋を持って帰ってくると、そこから調理を始めたようだった。

料理が出てくるのを待っている間、夫と話していると、後から入ってきた夫婦らしき韓国人が 「もしかして日本の方ですか」 と話しかけてきた。日本語を話す韓国人に遭遇する確率は、釜山が特にそうのかどうか分からないが、けっこう高い気がする。

お2人はやはりご夫婦で、ご主人はお仕事で日本によく行き、奥さまも大阪に家を持っているそう。聞けば総領事ともお知り合いだとのこと。総領事が昔、領事として釜山に赴任されていた頃、日本語を教えてもらうなど交流があったそうだ。

そんな話をしていると、注文した料理が運ばれてきた。メセンイ(カプサアオノリ)カルグクス(▼)。とろろ昆布のように細くてしなやかなメセンイがたっぷり。小粒だが牡蠣も入っている。磯の香りたっぷりでおいしい。



カプサアオノリはきれいな海水でないと育たないという海草。鉄分・カルシウム・ヨードなどの各種無機塩類、ビタミンA・Cなどを大量に含んでおり、骨粗鬆症の予防や胃潰瘍・十二指腸潰瘍の予防・改善に効果があるそう。またコレステロール値を下げたり、血圧を下げたりする成分も含んでおり、便秘にも優れた効果があるという優れた栄養食品なのだそうだ。



ソンスジェビ(▼)。手作りのもちもちスジェビがたっぷり。「まぁ、普通のスジェビ」 といった感じだったそうだ。





この店はキムチが小さな容器に入って出てきて、食べるだけ小皿に取り出していただく。食べ始めるととまらなくなるほどおいしいというイメージがあったが、この日はそうでもなかった。昨年の김장(キムジャン)からほぼ1年が経とうとしているからだろうか。また今年のキムジャンが終われば、きっとあの絶品キムチに出会えることだろう。





시골여행
釜山市水営区南川2洞7-8
(051) 611-1855
  

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2012年10月07日

ミルミョンで腹ごしらえ 1

今年7月9日にヨンド(影島)に開館した国立海洋博物館に、先日夫と行った。市内バス66番に乗れば博物館近くまで行けるとのこと。私たちはまず他41番のバスで釜山駅まで行き、66番に乗り換えることにした。

釜山駅で66番に乗り換える前に、バス停近くの 「초량밀면」(チョリャン/草梁ミルミョン)で昼食を食べていくことに。随分涼しくなったので客は少ないかと思いきや、まだまだ。空席を待つ行列こそできていなかったものの、店内はほぼ満席でにぎわっていた。

私たちはいつもの물밀면(ムルミルミョン・小3,500w)と왕만두(ワンマンドゥ・3,500w)を注文。小さなやかんで出てくる熱々の육수(ユクス)をいただきながら、料理が出てくるのを待つ。客が多いせいか珍しく少し待った。まず蒸したてのマンドゥが運ばれてくる。



続いてミルミョンの登場。



好みで酢やカラシを入れていただく。いつものおいしさだ。しかし冷たく冷やしたスープも、真夏に食べるときほどありがたいとは感じなくなってきた。





おいしくいただいて店を出て、バス停に向かうとすぐに66番のバスが来た。66番バスは運行間隔が30~40分なので、場合によっては長く待たねばならないのに、食べ終えて出てきたらすぐバスが来るとは運がよい。さらに、41番と66番の乗り換えも、無料乗り換えの制限時間(30分)にぎりぎり間に合った。実にタイミングがよかった。

초량밀면(草梁ミルミョン)
釜山市東区草梁洞363-2
(051) 462-1575


つづく  

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2012年10月02日

おいしいのだけど・・・

9月から新聞社での仕事を再開した。私の主な業務は、毎月釜山市役所から発行される広報紙の日本語版の翻訳や、新聞の記事を翻訳してあるいはグルメの記事を書いて日本語版HPに掲載すること。

翻訳することも自分で記事を書くことも、いかに正確にかつ分かりやすく日本語を綴れるかという点に尽きると感じる。日々学ぶことがとても多い。働きつつ学べるという環境は非常にありがたい。

もう1つありがたいことは、職場近くには飲食店が密集しており、日々おいしい昼食を食べられるということ。この日は上司らと、スジョン(水晶)刺身市場内にある 「창녕식당(昌寧食堂)」 という食堂へ。

釜山にあるのに、店の名前に 「창녕(チャンニョン=昌寧)」 という地名がついているのは、店のおばさんが慶尚南道・昌寧郡の出身だからだ。この店はもう34~35年になるという。ククス(麺)は구포국수(クポククス=亀浦ククス)という、有名な麺を仕入れて使っているのだそうだ。

メニューは、국수(温かいスープのククス)、회국수(刺身がトッピングされたスープなしのククス)、김밥(キムパプ)、초밥(寿司)、회밥(刺身丼)などがあるが、一番人気は회국수(フェグクス=4,000w)。この日フェグクスとキムパッ1本(1,000w)を注文。



茹でたてのククスの横には、その時々の旬の魚の刺身が添えられる。この日は전어(チョノ=コノシロ)。釜山など韓国の南海岸沿いの地域では 「봄 도다리, 가을 전어」(春のメイタガレイ、秋のコノシロ)という表現があるように、秋に好んで食べられる魚だ。

도다리(トダリ=メイタガレイ)は数年前、お隣さんだったオンニがご馳走してくれたことがあり、高価な魚だという印象がある。同じようにコノシロも高価な魚なのかと思っていたら、上司曰く、安い庶民的な魚なのだそう。

また、韓国の漫画家허영만(ホ・ヨンマン=許英萬)の漫画 『식객』(シッケッ=食客)の中には、「春のメイタガレイ秋のコノシロ」 以外にも、各月のおいしい魚を紹介する表現があるのだそうだ。

「삼도, 오농, 육숭, 칠갯, 팔광, 구전・・・」 という表現がそれだそうで、

삼월엔 도다리 (3月はメイタガレイ)
오월엔 농어   (5月はスズキ)
유월은 숭어   (6月はボラ)
칠월은 갯장어 (7月はハモ)
팔월은 광어   (8月はヒラメ)
구월은 전어   (9月はコノシロ)

の、それぞれ 「何月」 という数字の部分と、魚の名前の頭文字を組み合わせたものが、上記の 「삼도, 오농, 육숭, 칠갯, 팔광, 구전・・・」。港町ならではの表現だ。

さて、フェグクスの刺身が緑色がかっているのは、刺身の表面にわさびを薄くまぶしてあるため。生臭さを消し、さらにわさびがまんべんなくフェグクス全体に行き渡るようにというアイデアだ。刺身の上にはつぶしたニンニクがどーんと。



全体をよく混ぜると、白かったククスがヤンニョムで赤く染まる。



このヤンニョム、辛さもあるのだが同時に甘さも口の中に広がるから不思議だ。辛いだけでなく旨みや甘みを感じ、クセニなる味。ククスの量もたっぷりで、一緒にダシのきいたおいしいスープも出てくる。全部食べ終わる頃にはかなりおなかいっぱいになる。

とてもおいしいのだが、難点が1つ。ニンニクがけっこう入っているので、食後はしばらくニンニク臭を漂わせることになる(らしい)。本人も食べた直後は自覚するのだが、もう大丈夫だろうと(本人は)思う翌日になっても、夫によるとまだにおうらしい・・・。食べる際には、その後の予定も考慮することをおすすめする。

창녕식당(昌寧食堂)
釜山市東区水晶2洞12-9 7統3班
(051) 465-8298
  

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2012年09月09日

釜山の味

約1ヶ月ぶりの釜山で初めての外食はミルミョン。そういえば1ヶ月前、釜山を経つ直前に食べたのもミルミョンだった。釜山の夏の名物料理ともいえるミルミョンだが、秋の気配が感じられるようになっても、店内はほぼ満席状態。その人気ぶりがうかがえる。



물밀면(ムルミルミョン=3,500w▲)。他に、비빔밀면(ピビムミルミョン=4,000w)や刺身をトッピングした회밀면(フェミルミョン=4,500w)、만두(マンドゥ3個3,000w)も。

また、さすがにミルミョンを食べようという人も少なくなる冬には、소고기국밥(ソコギ/牛肉クッパッ=5,000w)や자짱면(チャジャンミョン=3,500w)の季節メニューも登場する。

ミルミョンには肉のゆで汁 「육수(ユクス)」 や、大根の酢漬け 「무절임(ムジョリム)」 が欠かせないが、久しぶりに来たらこれらがセルフサービスになっていた。客がどんどん来るので、おばさんたちの手が回らないのだろう。

久しぶりのミルミョンは釜山の味だった。しかし、そろそろ本格的な秋になるとミルミョンともしばしお別れ。少し寂しくもある。



본가밀면전문점 南川店
釜山市水営区南川2洞7-7
(051) 628-7577
  

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2012年08月14日

やっぱりミルミョン

ミリャン(密陽)など、最高気温が時に37℃を超えるような地域に比べれば、釜山はせいぜい33~34℃とマシな方だが、しかし暑いことは暑い(7月下旬の話。最近は30~32℃くらい)。

こう暑いとミルミョンや冷麺など、冷たい麺類が食べたくなる。この日は夫と家の近くの 「본가밀면전문점」 (ポンガミルミョンチョンムンジョム)へ。ちょうど向かい側にも 「남천 가야밀면」(ナムチョンカヤミルミョン)というミルミョン専門店があり、どちらも大人気の店だ。

夫も私も물밀면(ムルミルミョン=3,500w)を。만두(マンドゥ=3,000w)も1皿注文した。まずはマンドゥの登場。



薄めでモチモチの皮の中には具がぎっしり。



ミルミョンに欠かせない무절임(ムジョリム=大根の漬物▼)は酢がよくきいている。



ほどなくミルミョンも運ばれてきた。冷麺がそば粉で作られているのに対しミルミョンは小麦粉で作られているので、麺の色はやや黄色みがかった白色。美肌が自慢の韓国人女性の肌のようだ。



キッチンバザミで食べやすいように麺を切り、好みで酢やカラシを加えていただく。



食欲の落ちがちな真夏でも、冷たい麺類なら食べやすい。このあと私たちは一時帰国するため釜山港へ向かった。ミルミョンともしばしお別れだ。



본가밀면전문점 南川店
釜山市水営区南川2洞7-7
(051) 628-7577
  

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2012年07月27日

ミルミョン2,500w

少し前、釜山日報で팥빙수(パッピンス)の店の特集をしていた。そのうちの1店に行ってみようと、夫と龍湖洞(ヨンホドン)へ向かった。

パッピンスを食べる前にまずは昼食を。今シーズン、夫は本当に밀면(ミルミョン)が気に入っており、「何食べようか」 という話になると 「ミルミョン」 と提案することが多くなった。この日も 「ミルミョン」。

ヨンホドンでは以前、一度だけ쑥밀면(スッミルミョン=ヨモギのミルミョン)を食べた記憶がある。ブログをさかのぼって見ると、2009年のことだった。

この日もその店で食べようと少し探してみたが、なにぶん3年前に1度入ったきりなので、店の正確な場所を2人とも記憶していない。心当たりの場所を歩いてみたが見当たらない。韓国のことなので、3年前にあった店が今でもあるという保証はない。もしかしたらもうなくなったかもしれないと、その店のことはあきらめて他のミルミョンの店を探すことにした。

すると、この日のお目当てのパッピンスの店のすぐ近くに、チャジャン麺・ミルミョンの店があった。その名も 「짜장나라(チャジャンナラ)」。直訳すると 「チャジャンの国」。釜山だとだいたい3,000~4,500wくらいの店が多い中、この店はミルミョンは2,500wと書いてある。安い。

早速中へ。店内はこじんまりしているが客は多い。いかにも近所の人といった感じだ。店の奥の厨房で立ち働くおじさんの姿が客席からもよく見える。

店のテレビでは、장동건(チャン・ドンゴン)や김하늘(キム・ハヌル)が出演する 『신사의 품격』(紳士の品格)というドラマが流れていた。韓国にしてはやけに小さい画面だと思ったら、よく見るといまどき珍しいブラウン管テレビだった。

メニューはミルミョン2,500w(大盛り3,000w、特大盛り3,500w)、チャジャン麺1,900w(大盛り2,500w、特大盛り3,000w)、酢豚5,000w、焼き餃子2,000wなど。私たちは普通サイズのミルミョンを注文。



黄色みがかった麺の上には、ヤンニョムと무절임(ムジョリム=大根の漬物)、キュウリ、ゆで卵という一般的なミルミョンだ。好みでスープに酢を少し加えていただく。

ミルミョンや冷麺は、食べやすいように麺を切るためキッチンバサミが一緒に出てくるが、この日は出てこなかった。忘れているのだと思い、店のおばさんに持ってきてくれるよう頼むと 「うちの麺は柔らかいからハサミは必要ないですよ。食べてみてくださいね」 と言いながら、キッチンバサミを持ってきてくれた。

言われて一口麺を食べてみると、充分かみきれる。なるほど、これならハサミで切る必要はない。日本の一般的なラーメンくらいのコシだろうか。



ミルミョンには普通、ムジョリムがついてくるが、この店ではチャジャン麺と同じように生玉ねぎとたくあんが出てきた。



私たちが食べている間にも、客がどんどん入ってきてあっという間に満席に。並んでいる人もいた。ミルミョンよりチャジャン麺を食べている客が多いようだった。



짜장나라(チャジャンナラ)
釜山市南区龍湖洞이기대입구(二妓台入口)の 「현대약국(現代薬局)」 脇の小道を入ってすぐ右手。
(051) 623-1007
  

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2012年07月16日

エゴマのカルククス

七夕の日の夜、夫とピアノコンサートに行く予定にしていた。開演は19:30なのでその前に会場近くで夕食を済ませようと、들깨칼국수(エゴマのカルグクス)の名店 「고향집 칼국수」(コヒャンチッ カルグクス)へ。この店に入るのは随分久しぶりだ。

店に入ると、奥の部屋でご主人が何かを見ながらとても嬉しそうに拍手をしている。想像するに、ロッテの試合中継を見ていて、ホームランかヒットでも打ったのではないかと。私たちが入ってきたのを見て、そのニコニコ笑顔のまま 「いらっしゃいませ」 と迎えてくれた。

この店は、夏には黒豆を使った콩국수(コングクス)(5,000w)もおいしいのだが、この日は久しぶりにエゴマのカルグクス(5,000w)を注文。만두(マンドゥ)も1人前注文した。

メニューは他にも칼국수(カルグクス・3,500w)や、해물칼국수(海鮮カルグクス)、비빔칼국수(ピビムカルグクス)、어묵칼국수(オムッカルグクス)、김치칼국수(キムチカルグクス)、만두칼국수(マンドゥカルグクス)(各4,500w)と豊富だ。

まずマンドゥが運ばれてきた(6個3,000w)。



見た目通りのおいしさ。



そして、ゴマの香りたっぷりのエゴマのカルグクス(▼)。スープにもすりゴマがたっぷり溶け込んでいるうえ、仕上げにたっぷりトッピングもされているので、香ばしいことこの上ない。濃厚なスープだがあっさりしている。



麺には黒豆が練り込まれており、よく見ると黒い点々が見える。モチモチとおいしい麺だ。具は2枚貝や細切りの野菜。



カルグクスには少量のご飯もついてくる。カクトゥギとたくあんは、テーブルに備え付けの容器から食べるだけを取り分けていただく。あっさり香ばしいゴマのスープとカクトゥギの相性もよい。



非常においしくいただいた。エゴマのカルグクスは他の店でも食べられるが、夫も私もこの店のが一番気に入っている。



고향집 칼국수
(051) 622-2366
定休日:毎月第2・4日曜日
  

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2012年07月15日

釜山で冷麺といえば

先日、日本人の友人と一緒に昼食をいただいた。場所は海雲台(ヘウンデ)の 「장산우가」(チャンサンウガ=萇山牛家)という食堂。かなり大きな店で、中央の入り口を境に向かって左側が韓牛料理エリア、右側が冷麺エリアと分かれている。店の前には広い駐車場もある。

韓牛は1等級の牝牛の肉のみを使っているそうで、値段が張る代わり味も一級品だとのこと。また冷麺も、「釜山で冷麺といえばココ」 と言われるほど有名な店なのだそうだ。またメニューは他にも옥돔구이돌솥밥(焼きアカアマダイと石釜飯のセット)や、갈비탕(カルビタン)などもある。

この日は冷麺をいただくことにした。冷たく冷やしたスープに入った물냉면(ムルレンミョン)と、スープなしでヤンニョムをからめて食べる비빔냉면(ピビムネンミョン)があるが、私たちはムルレンミョン(8,000w)を注文。冷麺エリアのみだと思うが、こんな大きい店にしては珍しく料金は先払いだった。

まずは、冷麺やミルミョンには欠かせない熱々の육수(ユクス)がやかんに入って出てくる。そしてしばらくして冷麺が登場。好みで、酢やカラシ、ヤンニョムなどを加えていただく。



ここの店の冷麺は、極細麺が特徴。コシは強いが極細なので食べやすい。またスープも麺にからみやすく、非常においしい。スープもいい味だ。



무절임(ムジョリム=大根の漬物)(▼)。



友人らと久しぶりにゆっくりと食事しながら話に花が咲いた。



장산우가(萇山牛家)
釜山市海雲台区佑洞641-4番地
(051) 731-3000
  

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2012年07月13日

名物・太宗台チャジャン 12

つづき

昼食は、テジョンデ前にずらりと立ち並ぶ食堂のどこかで食べようと思っていたのだが、夫曰くおいしそうな店が1軒あるという。テジョンデに到着した時に見かけて気になっていたという、バス停のすぐ近くにある中華料理店だ。

これまでの経験上、見知らぬ場所でおいしい食堂を見つける夫のカンはなかなか頼りになるので、その中華料理店に入ることにした。

しかし、すでに14時頃だというのに満席で、店の前には空席待ちの人が6~7人並んでいた。韓国人が並んでまで食べたいと思う食堂なら、やはりおいしいに違いないと確信し、私たちも列の後ろに並んだ。

すると、偶然にも夫の元同僚の方が歩いてきた。ご家族が釜山に遊びに来られたので、一緒にテジョンデに来られたのだそう。ひとしきり立ち話。それにしてもこんなところでお会いするとは驚いた。

20分ほど待っただろうか、ようやく私たちの順番が来た。メニューは酢豚、長崎チャンポン、チャンジャ麺(チャンポンとチャジャン麺のミックス)などいろいろあるが、中でも 「テジョンデチャンポン」 や 「テジョンデチャジャン」 が人気のようだ。いずれもムール貝などたっぷりの海鮮が入っているのが特徴らしい。

夫も私も 「テジョンデチャジャン」(5,500w)を注文。プラス、おなかペコペコだったので、焼き餃子(4,000w)も1皿注文した。店内は大繁盛。大忙しだ。後で知ったのだがなかなか有名な店らしい。やがて、お待ちかねのテジョンデチャジャンが登場(▼)。



たっぷりのムール貝とイカ、タマネギが入っている。ムール貝の量が多いので、食べ終えた貝殻を入れるための皿も出てくる。一般的なチャジャン麺は、タマネギ以外に具らしい具は入っていないことが多いが、テジョンデチャジャンは具がたっぷり入っているのが嬉しい。また麺そのものもモチモチしていておいしかった。

テジョンデチャンポンを食べている人も多かったが、同じようにムール貝やたっぷりの海産物が入っていた。

焼き餃子はちょっと期待はずれだった(▼)。香ばしくておいしい명당만두(ミョンダンマンドゥ)の焼き餃子のようなのを想像していたのだが、焼き餃子ではなく揚げ餃子が出てきた。皮が厚く具はやや少なめであまり好みではなかった。



チャジャン麺を食べるときは、注意しているつもりでも、ソースを服によく飛ばしてしまう。この日は夫も私も・・・。大変おいしくいただいた。



帰りはちょうど発車前だった市内バス30番に乗って、ナンポドン(南浦洞)経由で帰宅した。

태종대짬뽕(テジョンデチャンポン)
釜山市影島区東三2洞986-9
(051) 405-2992
定休日:第1・3月曜日
  

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2012年07月04日

ミルミョンとマンドゥの黄金コンビ

昨年まではミルミョンにあまり興味を示さなかった夫が、どういうわけか今年は非常に気に入っていて、ここ1~2か月、ミルミョンづいている。この日入ったのは、水営区役所の近くにある 「남천 가야밀면(南川伽倻ミルミョン)」(ナムチョンカヤミルミョン)。オープンは1996年だそう。

ほぼ向かい合って建つ 「본가밀면(本家ミルミョン)」 と人気を二分しているミルミョン専門店だ。

ミルミョンといえば釜山名物。その由来は3つほどあるようだ。

1.朝鮮戦争時代に釜山に押し寄せてきた避難民が、空腹をおさめるために作った。当時、北の方から避難してきた人が故郷でよく食べていた冷麺は、そば粉を入手するのが困難なために作ることができず、代わりに小麦粉やサツマイモ・ジャガイモなどのでんぷんを使って麺を打った。

2.北朝鮮の함흥시(咸興市)出身の母娘が、釜山で冷麺屋を開いた。しかし、冷麺の材料であるそば粉が入手困難であったことと、釜山の人にそば粉で作った冷麺が人気がなかったことから、小麦粉で代用して麺を作った。

3. 진주 밀국수 냉면(晋州ミルククス冷麺)が由来となっている。昔から晋州には、いりこでとっただしで作ったミルククス冷麺があった。1925年に慶尚南道の道庁が晋州から釜山に移ったとき、晋州のミルククス冷麺も釜山に移り、釜山ミルミョンとして創作された。

釜山の夏と言えばミルミョンというほど、釜山の人々に愛されてる料理だ。有名専門店も数多くあるようだが、「カヤ(伽倻)ミルミョン」、「ケグム(開琴)ミルミョン」、「チョリャン(草梁)ミルミョン」、「トンネ(東莱)ミルミョン」 など、店名に地名がついている店も多い。

さて、この日もミルミョン店は大賑わい。比較的涼しい日だったのですぐ席に座れたが、暑い日には行列必至だ。私たちは물밀면(ムルミルミョン=4,500w)を1つずつと、만두(マンドゥ)(3個3,000w)を注文。ミルミョンは、ミルもピビムも向かい側の 「본가밀면」 より1,000w高い。

まず、お決まりの육수(ユクス=肉の茹で汁)が小さなヤカンに入って出てくる。ステンレス製(?)のコップなので、熱々でしばらくは持つのも飲むのも大変。

やがてミルミョンが登場。





食べやすいようキッチンバサミで麺を切って、酢を入れていただく。酢とカラシはどの店でもテーブルに用意されているが、この店ではコチュカル(唐辛子粉)のボトルも置いてあった(右端▼)。辛いのが好みの人は追加してくださいということだ。



マンドゥ(▼)。まあまあおいしかったが、もう少し薄い皮に具がぎっしり詰まっているタイプの方が好みだ。





最近、いろんなところでミルミョン(とマンドゥ)を食べているが、どの店も大きな差はないように感じる。マニアの人なら、麺やスープの特徴を敏感に感じ取るのかもしれないが、私には(ヨモギミルミョン以外は)どの店のミルミョンもほぼ同じように感じられる。

値段も手軽でささっと食べられるためか、中学生や高校生同士のグループで食べに来る様子もよく見かける。



남천 가야밀면
釜山市水営区南川2洞6-11
(051) 621-7317
  

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2012年06月23日

またまたミルミョン

近所の食堂 「음식이야기(ウムシギヤギ)」 の알밥が食べたくなって、夫と店に向かったのだがあいにく閉まっていた。定休日は日曜日で、この日(土曜日)は開いているはずなのに・・・残念。

仕方ないので、すぐ近くのミルミョン専門店へ。今年はミルミョンを食べる機会がやけに多い。先月からこれですでに4回目だ。この日入ったのは 「본가밀면(本家ミルミョン)」 という店。はす向かいにある 「가야밀면(カヤミルミョン)」 ともども大人気で、夏には行列必至の店だ。

この日も、すでに13時半を回っていたのに店内はほぼ満員。タイミングによっては、入口で並んでいる人もいた。

물밀면(ムルミルミョン)、비빔밀면(ピビムミルミョン)(各3,500w)はどのミルミョン専門店にもあるメニューだが、この店には회밀면(フェミルミョン)(4,500w)なるものもあった。회국수(フェグクス)のように、ミルミョンの上に刺身がトッピングされているものだろう。それぞれ大盛りはプラス1,000。ほかに、만두(3個3,000w)も。私たちは、ムルミルミョン1つずつとマンドゥ1皿を注文。

まず、小ぶりのやかんに入った熱々の육수(ユクス=肉の茹で汁)が運ばれてくる。シジミ汁定食におけるサバと大根の煮物のように、ミルミョンにはユクスが欠かせない。ムルミルミョン(▼)。



好みで酢を加え、キッチンバサミで食べやすく麺を切っていただく。ヤンニョムを混ぜて赤くなったスープと、ほのかに黄色みがかった白い麺のコントラストが美しい。冷麺ほどではないがコシのある麺は何度食べてもおいしい。



お手製のマンドゥは大ぶり。つやつやに蒸し上がった皮の下に具材が透けて見えている。



たっぷりの具材には荒く刻んだ당면(タンミョン)も入っている。ショウガの香りがきいていておいしい。



非常においしくいただいた。私たちが食べ終えて店を出る頃にも、続々と客が入ってきていた。



본가밀면 南川店
釜山市水営区南川2洞7-7
(051) 628-7577
  

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2012年06月21日

冷麺4,000ウォン

先日、新聞の折り込みチラシの中に、最近オープンしたらしい冷麺とトンカツの店のチラシが入っていた。家のすぐ近くだ。ロッテリア(昔 「POPEYES」 だったところ)の向かい側の2階にある店。以前は 「갑오(カボ)」 という名の居酒屋風の店だったのが、このたび冷麺とトンカツの店に変わったようだ。

物は試しにと夫と行ってみることにした。目立たない場所にあるため宣伝に力を入れているようで、新聞に入っていたのと同じチラシを、店の前でも道行く人に配っていた。細く急な階段を上がり店内へ。椅子やテーブルなどは以前の店で使っていたものをほぼそのまま使っているのだろうか、新しい店という感じはしない。窓際に座ると、下の道路を歩く人々の様子がよく見える。

メニューは물냉면(ムルレンミョン=4,000w)、비빔냉면(ピビムネンミョン=5,000w)、トンカツ(5,000w)、ジャンボトンカツ(8,000w)の4つ。私たちはムルレンミョンを注文。



一般的な冷麺と同じだが、キュウリや무절임(大根の漬物)と共に갓김치(カッキムチ=カラシ菜のキムチ)風のものもトッピングされているのは珍しかった。



お味は可もなく不可もなくといったところ。私たちが食べていると、後から入ってきたおばさんが私たちのテーブルのそばにやってきた。私がふとおばさんの方を見ると 「いやね、量はどれくらいあるのかなと思って。たっぷり入ってる?」 と。

「まあ普通です」 と答えると、ふーんと言いながら自分が座っていた席に戻って行った。そのおばさんと連れの人は、ビビムネンミョンを注文していた。ビビムネンミョンには육수(ユクス=肉の茹で汁)がついていた。



ミルミョンに比べると値段が少し高めの冷麺が、この店では4,000w。値段はお手頃だが、近くにミルミョン専門店や讃岐うどん専門店、トンカツ専門店などが並ぶ立地条件などを考えると、経営努力が必要だろうと感じた。同名の店が구서동(久瑞洞=クソドン)にもあるようだ。フランチャイズ店だろうか。



담주 냉면 & 돈까스(タムジュ ネンミョン&トンカツ)
(051) 611-8227

南川洞ロッテリア向かい側2階(「떡카페 시루(トッカペ シル)」の2階部分。ネイルショップ横の階段上がる)  

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2012年06月10日

太っ腹の試食会

広安里沿いにある讃岐うどん専門店 「武田家」 は、本場・讃岐のうどん屋 「小縣家(おがたや)」 で3年間修業してきた店主ミンさんが腕をふるう店だ。本物の讃岐うどんの味を守りつつ、韓国人の口にも合うようにと工夫を加えたミンさんのうどんの味は釜山の人にも受け入れられ、2010年の夏のオープン以来、変わらぬ人気を保ち続けている。

先日、新聞の折り込みチラシにその 「武田家」 のチラシが入っていた。5月30日の11:30~15:00に、「소바냉면(そば冷麺)」 の無料試食会を開くというもの。チラシに掲載されている写真はなかなかおいしそうだ。夫と行ってみた。

無料試食会ということで混み合うかもしれないと思い、オープンと同時の11:30に店に入ったが、すでに数組の客が入っていた。この日は通常の営業ではなく、試食会のための特別体制で営業していた。普段は昼と夜の営業だが、この日は昼(11:30~15:00)のみの営業。さらに注文できるメニューも、試食会用の 「そば冷麺」 のみ。

こちらがこの日無料でいただいた 「そば冷麺」。普段は4,000wの品だ。トッピングされている具は、チャーシューにキュウリ、무절임(大根の漬物)など、ミルミョンや冷麺とほぼ同じだ。



見た目は日本のそばと似ているが、食べた感じは若干違う気がする。スープの味が日本のそばと違うからだろうか。



「冷やしそば」 といった感じでおいしい。この新メニューを売り出すにあたり、まずは1人でも多くの人に知ってもらうために無料試食会を開いてPR、ということだ。それにしても、無料試食には先着何人までなどという人数制限もなく、また通常の1杯分と同じ分量を提供するとは、何とも太っ腹だ。

試食に訪れていた韓国人客も、おおむね満足そうな様子に見えた。しかし、釜山の夏といえば何と言ってもミルミョン。「武田家」 のすぐ近くにもミルミョン専門店が2店あり、夏にはよく行列ができている。強敵だ。

この日、店内には日本映画 『UDON』(ユースケ・サンタマリア、小西真奈美主演)のDVDが流れていた。香川県を舞台とした讃岐うどんの映画だ。讃岐うどんの店で、本場の讃岐うどんを視覚的にも見せるというのはなかなか効果的だ。

「武田家」 の 「そば冷麺」 以外のメニューとしては、かけうどん(5,000w)、きつねうどん、カレーうどん、天ぷらうどん(各6,000w)、ぶっかけうどん(5,000w)、天ぷらぶっかけうどん(8,000w)、ざるうどん(6,000w)、冷やしうどん(5,000w)など。うどん以外にも、トンカツ(7,000w)、カレー丼(6,000w)などもある。



武田家(다케다야)
釜山市水営区南川洞3-58 2階
(051) 611-5711
営業時間:11:30~15:00、17:00~22:00(土・日・祝は11:30~22:00)
定休日:月曜日
  

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2012年06月09日

製麺したてのミルミョン

つづき

三光寺を後にしたのはもうお昼どきだったので、その辺りで昼食を食べることにした。付近に食堂はいろいろあるのだが、この日は釈迦生誕日(부처님 오신 날)で祝日のため休んでいる食堂が多かった。ようやく見つけた営業中の食堂は焼き肉の店。

店先では、おじさん2人が朝鮮将棋に熱中していた(▼)。焼き肉という気分ではなかったので、私たちは밀면(ミルミョン)をいただくことにして店に入った。



祝日で閉まっている店が多いためか、その辺りは人通りが少なく、その店も客は誰もいなかった。店内も薄暗くやけに静かだったので、もしかして営業していないのかと不安になるほど。店のおばさんも、客が入ってくるのを予期していなかったように、私たちが 「やってますか?」 と尋ねると、「え?あぁ、どうぞ。いらっしゃい」 と店内の照明をつけてくれた。

ミルミョンを注文すると 「ちょっと待っててくださいね」 と、おばさんが店内の奥の方へと向かう。やがて何かの機械のスイッチを入れたようで、大きな音が聞こえてきた。もしかして、小麦粉や水などを混ぜてミルミョンの麺の生地をこねる機械の音ではないかと思っていると、やっぱりそうだった。機械の音が止まると、おばさんが白っぽい生地の固まりを手に奥から戻ってきた。

それを今度は厨房内にある製麺機にかけたようだ。ほどなくおなじみのミルミョンが運ばれてきた。



早速、食べやすいように麺の固まりを十文字に切り、酢やカラシを少し入れていただく。



ミルミョンには欠かせない、무절임(ムジョリム=大根の漬物)(▼)。



偶然だが、この日の2日前と3日前にもミルミョンを食べていたので、ほぼ3日連続のミルミョンとなった。この店のミルミョンは4,500w。まずまずおいしかったが、초량밀면(草梁ミルミョン)や쑥밀면(スッミルミョン)のミルミョンが3,500wだったことを思うと、高めの設定だ。

私たちが店を出たときには、朝鮮将棋のおじさんたちはいなくなっいていた。勝負がついて、お昼ごはんでも食べに行ったのだろうか。



진주숯불갈비마을(チンジュ スップルカルビマウル)
釜山市釜山鎮区蓮池洞189-9
(051) 819-1133
営業時間:11~22時
  

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2012年05月31日

ヨモギのミルミョン

先日、実話を元に作られた映画 『코리아(コリア)』 を夫と観に行った。この日利用したのは釜山大学近くのシネコン 「メガボックス」。14時からの上映を観る予定だったので、その前に近くで昼食を。

適当に歩いていて目にとまったのが 「쑥밀면(スッミルミョン)」 という文字。쑥(スッ=ヨモギ)入りのミルミョンだ。ガラス扉ごしに見える店内は混み合っている。人気の店のようだ。

早速店内へ。ちょうど1つ空いていた席に座り、물밀면(ムルミルミョン=3,500w)と물만두(ムルマンドゥ=3,000w)を注文。この日もけっこう気温が上がっていたので、次から次へと客が入ってきていた。中には70代くらいとおぼしき女性2人も。常連さんのようだ。

ムルミルミョンの他に、コチュジャンベースのタレがたっぷりかかったスープなしの비빔면(ピビムミョン)もある。ムルミルミョンは 「小」(3,500w)、「大」(4,000w)、ビビムミョンは 「小」が4,000wで 「大」 が4,500w。麺は1,000wでお代わり可能だそう。

店内の案内文によると、この店の육수(ユクス)は牛・豚の脚の骨の他に、大量のタマネギ・ニンニク・ショウガ・センキュウ(川芎)・トウキ(当帰)・オウギ(黄芪)・チンドクコチャ(珍島枸杞茶)・チリサン(智異山)の生の葛・ケイヒ(桂皮)・カンゾウ(甘草)を加え、十数日間煮込んで作るのだそう。

また、麺にはヨモギの搾り汁が入っているそう。ヨモギ入りの麺は、消化を助け胃腸病にも効果があるとされているそうだ。

こちらがヨモギのムルミルミョン(▼)。ギンギンに冷やしたユクス(スープ)の中に、形よくまとめられた麺が鎮座し、麺の上には秘伝のタレ、キュウリ・茹で肉・ゆで卵。このスタイルは他の店のミルミョンと同じだが、ヨモギのミルミョンだけあって、麺が緑がかっている。

釜山でヨモギのミルミョンを食べるのは、これが2度目。前回はいつだったかとブログをさかのぼってみると、2009年5月だった。3年ぶりだ。



好みで酢とカラシを加え、キッチンバサミで麺を十字に切り、全体をよく混ぜていただく。モチモチの麺はヨモギの香りがして非常においしい。この店もやはり 「小」 といっても、スープもいただくとおなかいっぱいに。



ミルミョンには必ずついてくる절임무(大根の漬け物)も、いい味だ。



マンドゥは、ムルマンドゥ(水餃子)というから日本でいう 「水餃子」 のようなものかと思ったが、小ぶりの蒸し餃子だった。マンドゥの皮にもヨモギが練り込まれているのだろうか、わずかに緑がかっていた。



具だくさんで皮もモチモチして非常においしかった。具にはスンデのように、短く切ったタンミョンも入っていた。一口サイズなのでどんどん食べてしまう。



ミルミョンもマンドゥも非常においしくいただいた。



会計を済ませて映画館に向かって歩いていると、先ほど食べたヨモギのミルミョンとムルマンドゥをお盆にのせて歩いている姿を見かけた。出前もしているのだ。



쑥밀면(スッミルミョン)
釜山市金井区長箭3洞 413-6
(051) 515-9337
  

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2012年05月29日

草梁ミルミョン

このブログを通して知り合ったOさんが先日韓国に来られたので、夫と3人で夕食をいただいた。この日向かったのは、釜山駅前の 「초량밀면」=チョリャン(草梁)ミルミョン。

밀면(ミルミョン)とは、冷麺に似た釜山名物の麺料理。冷麺がそば粉で作る麺を使うのに対し、ミルミョンは小麦粉とサツマイモやジャガイモのでんぷんを配合した麺を使っているのが特徴。

牛骨でとったダシと各種薬草や野菜を煮て作ったスープを、冷たく冷やして麺と一緒に食べる 「물밀면(水ミルミョン)」 と、スープがなく辛いヤンニョムを混ぜて食べる 「비빔밀면(ピビムミルミョン)」 の2種類があり、どちらも釜山では夏場に好んでよく食べられる。ミルミョン専門店の前には長い行列ができることもしばしば。

ミルミョンの由来は3つの説があるそうだ。

1.朝鮮戦争時代に釜山に押し寄せてきた避難民が、空腹をおさめるために作った。当時、北の方から避難してきた人が故郷でよく食べていた冷麺は、そば粉を入手するのが困難なために作ることができず、代わりに小麦粉やサツマイモ・ジャガイモなどのでんぷんを使って麺を打った。

2.北朝鮮の함흥시(咸興市)出身の母娘が、釜山で冷麺屋を開いた。しかし、冷麺の材料であるそば粉が入手困難であったことと、釜山の人にそば粉で作った冷麺が人気がなかったことから、小麦粉で代用して麺を作った。

3. 진주 밀국수 냉면(晋州ミルククス冷麺)が由来となっている。昔から晋州には、いりこでとっただしで作ったミルククス冷麺があった。1925年に慶尚南道の道庁が晋州から釜山に移ったとき、晋州のミルククス冷麺も釜山に移り、釜山ミルミョンとして創作された。

由来はともかく、釜山の夏といえばミルミョンというほど、釜山の人々に愛されている料理だ。

釜山では 「冷麺専門店」 は見かけないが、「ミルミョン専門店」 はたくさんある。ここ 「チョリャン(草梁)ミルミョン」 も人気店の1つ。夏には長い行列ができる。この日も、行列こそできていなかったものの、たくさんの客が次から次へと入ってきていた。

メニューは、물밀면(水ミルミョン)、비빔밀면(ピビムミルミョン)、해물칼국수(海鮮カルグクス)の3つの麺メニューと、왕만두(ワンマンドゥ=3,500w)。3種の麺類はいずれも 「小」(3,500w)と 「大」(4,000w)がある。

前回来たときも、「小」 を注文したが、ボリューム的には 「小」 という感じではなく、スープまでいただくとけっこうおなかいっぱいに。この日も、3人それぞれ 「小」 の물밀면と、ワンマンドゥを1つ注文した。

まず、アツアツの육수(ユクス)が、年季の入ったアルマイト製の小さなヤカンに入って出てくる。ユクスは肉を煮出したスープで、ミルミョンや冷麺にはつきものの飲み物だ。やがてミルミョンが運ばれてくる。相変わらず芸術的に美しく盛りつけられて、見た目にも美しい。



お好みでスープに酢とカラシを加えていただく。冷麺ほどではないが、ある程度コシがある麺なので、まず麺の塊に上から十文字を入れるようにキッチンバサミで切って、全体をよく混ぜていただく。



一部シャリシャリに凍るほどよく冷えたスープはユクスのダシがおいしく、麺の上に添えられている真っ赤なヤンニョムと合わさることで独特な味わいを生み出す。ミルミョンに欠かせない付け合わせは、薄切り大根の漬物(▼左)。



ワンマンドゥ(大ぶりの蒸し餃子)は6個で3,500w。モチモチした皮に具がぎっしり詰まっていておいしかった。





ミルミョンもマンドゥも非常においしくいただいた。



초량밀면(草梁ミルミョン)
釜山市東区草梁洞363-2
(051) 462-1575
  

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